Original

キャッチフレーズも商標登録が可能!どんなものが登録されている?

2016年4月1日付の商標審査基準の改定により、企業のキャッチフレーズも商標登録が可能となっています。これまで、類似のキャッチフレーズで悩まされてきた企業にとっては、喜ばしきことでしょう。しかし、まだまだこれらの情報を知らない方は非常に多いです。もし、登録していないキャッチフレーズがある場合は、早めに登録をしておきましょう。

ここでは、キャッチフレーズの商標登録についてご紹介します。


キャッチフレーズも登録しやすくなった2016年4月


キャッチフレーズとは、「広告や宣伝の際に、顧客の心をつかむように工夫された謳い文句やスローガン」という意味です。商品やサービスの特徴を簡潔に表現しているものが一般的であり、商標としては認められないと認識されていました。しかし、過去に登録されている商標の中には、キャッチフレーズに当るとされるものもいくつか散見されており、物議となっていたのです。


2016年4月の改定以前から、商標に関する制限は徐々に緩くなっている傾向がありました。2015年には、音の商標や色彩の商標などの登録が認められるようになり、多くの企業が新たな商標登録を歓迎していたのです。

しかし、キャッチフレーズについて特許庁は商標登録を拒絶する姿勢を示していたのです。


ただ、2016年4月の改定により、新たにキャッチフレーズについても、商標登録が認められるようになり、多くの企業が歓喜したのです。もちろん、どのようなキャッチフレーズでも登録できるというわけではありませんが、これまで類似のキャッチフレーズで悩まされていた企業などは、こぞって登録申請を始めたのです。


キャッチフレーズを商標登録するメリット


自社のキャッチフレーズを、商標登録することで、そのキャッチフレーズ自体や、類似のキャッチフレーズを他社に使われるリスクがなくなります。それによって、企業利益を侵害されたり、企業の信頼を損ねてしまうようなリスクを避けることができることが期待できます。


たとえ、自社のキャッチフレーズが、耳にするだけで自社の商品やサービスを日本国民全員が思い浮かべるような場合でも、他社が商標登録をしてしまうと権利関係に関するトラブルに発展する恐れもありますので、しっかりと商標登録をしておきましょう。


さらに、知名度の低いキャッチフレーズについては、先取りされてしまうと、商標の差止めなどトラブルに発展しかねません。これまで大事に育ててきたキャッチフレーズを使うことができなくなる恐れがあるでしょう。そのため、重要なキャッチフレーズがある場合は、他社に申請されてしまう前に、キャッチフレーズの商標登録をするようにするのがおすすめです。


商標登録されたキャッチコピーの例


2016年4月の基準改定の前から登録されていたキャッチフレーズも含めて、一例として次のようなキャッチコピーがすでに商標として登録されています。


  • 「Innovation for Tomorrow」(ダイハツ工業)
  • 「つくっているのは、希望です」(第一三共)
  • 「プライスレス」(マスターカード)
  • 「The Power of Dreams」(本田技研工)
  • 「Inspire The Next」(日立製作所)


どれも多くの方が聞いたことのあるキャッチコピーでしょう。商品、サービスの宣伝広告や企業理念、経営方針を表示しているだけではなく、そのキャッチコピーそのものを聞くことで、商品やサービスを認識できるものであれば、商標として申請が認められています。また、他社が似たようなキャッチコピーを商標申請前に使われてしまうと、条件に該当しないようになってしまい、登録できない可能性が高まってしまうので注意が必要です。申請しやすくなったといっても、それでも簡単な道のりではないでしょう。


スムーズに登録できなかったキャッチコピーの例


すでに登録されているキャッチコピーの中でも、特にダイハツ工業の登録している「Innovation for Tomorrow」は、登録までの道のりが非常に険しかったとして知られています。ダイハツ工業は、このキャッチコピーを2007年2月22日に出願しました。しかし、あくまでも企業姿勢や理念を表現した一類型としてしか判断できなく、このキャッチコピーそのもので認識されるものではないとして拒絶査定をされてしまいました。


その後の拒絶査定不服審判においても、同様の判断をされてしまったのです。これらの審査を受けて、ダイハツ工業は、2007年3月以降にテレビCM等を用いて、大々的にこのキャッチコピーを使用して、認識を高めていきました。そして、最初に商標出願をした、2007年から2年以上経過した2009年5月1日に、ついに商標登録を認めてもらうことができたのです。


キャッチコピーに関する基準が認められる以前とはいっても、特許庁の査定基準が大きく緩和されているわけではないので、決して簡単な道のりではないことがわかります。


まとめ


2016年4月から、商標審査基準の改定により、キャッチフレーズも商標として出願できるようになりました。しかし、必ずしも簡単に登録できるものではなく、大企業であっても登録までに険しい道のりを要したケースもあります。キャッチフレーズの商標出願について、お困りの方はぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

メールフォームからお気軽にお問い合わせください。

人気記事ランキング

タグ一覧