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商標登録の費用・流れは?知っておきたいメリット

自社で発案した企業のロゴマークや商品ネームは、商標として特許庁に登録し、権利化する必要があります。第三者の無断使用や権利侵害を防止するためにも、商標登録の意義とメリットを理解し、申請の流れについても抑えることが大切。今回は、商標登録の費用や出願・審査・登録までの流れ、メリットなどの情報をお届けします。


商標登録とは

商標登録とは、他社の商品・サービスと識別を図る目的で開発された独自マークを唯一無二のものと認めてもらうため、特許庁に申請・登録する制度です。企業名やサービス名、商品ネームなどがそれに該当します。商標には、知的財産権としての価値があることから、その権利を保護するため特許庁に申請し、商標権として登録する必要があるのです。

商標はいわば企業の「顔」であり、商品・サービスの独自性を意味する「ブランド」です。商標がなければ、私たち消費者はその商品がどこの企業のものか識別がつきません。また、サービスを選ぶにしても、商標をひとつの基準にすることで、信頼性や安心感が担保されます。商標には、消費者の購入アクセスを確保する重要な役割があるといえるでしょう。

商標登録には、出願・審査のための費用がかかります。商標出願料は「3,400円+(8,600円×区分数)」、商標登録料は「28,200円×区分数(10年登録分)」です。更新登録申請料として、「38,800円×区分数(10年登録分)」も発生します。そのほか、商標登録の可否を調べるリサーチ費などがかかるケースもあります。


著作権と商標権の違い

著作権と商標権は、いずれも知的財産権としての価値を持つ権利です。排他的独占的権利を持つ意味で同じですが、権利保護が開始されるタイミングが異なります。

著作権は、作品が生まれると同時に権利保護の対象となります。原稿の著作権法では、著作者の死後50年間保護される仕組みです(例外あり)。申請登録する必要もなく、作品が生まれた時点で知的財産権が認められます。

一方、商標権は特許庁に出願し、登録を認められた時点で権利が生まれます。その有効期限は、登録された日から10年。永続的に権利を保護するには、10年ごとに更新手続きを済ませる必要があります。

著作権・商標権の侵害では、いずれも10年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金刑が科せられます。第三者の無断使用を許さない強い効力が働くとはいえ、著作権の場合は「元の作品の存在を知らず、たまたま類似するものを作った」程度の認識だと、法的に相手を罰することはそう簡単ではありません。

これが商標権であれば、第三者が商標登録を知らず無断使用した場合でも、侵害行為としてその使用を差し止めるなどの排除が可能です。


商標登録のメリット

特許庁に商標登録すると、その使用権利のすべては権利者に帰属します。第三者が同じ商標を使おうとしても認められませんし、類似商標の使用も禁止です。仮に使用する第三者がいれば、権利者は強い権限をもって使用を中止させることが可能で、権利侵害を賠償させることもできます。この効力は日本全国にまで及び、商品・サービスの商圏や企業の所在地などは関係ありません。

完全に同じ商標だけでなく、類似商標の使用も認められません。社会的常識に照らし、明らかに「この商標は○○社のロゴを真似たものだ」と認められる場合は、商標権の侵害を訴えて使用中止または損害賠償請求を相手に迫ることが可能です。

これらの強い権利は、登録された日から10年、更新を続ければ半永久的に保護されます。仮にその間、商標を使用していなくても、第三者が勝手に使用することは許されません。

また、権利者は商標権の売買・譲渡の権限も有します。たとえばその商標権にブランド的価値が失われたと判断した場合、権利者は第三者に商標権を売買もしくは譲渡が可能です。


商標登録の方法

商標登録は、以下のステップで行われるのが基本です。

1.      アイデア(ロゴの図案、ネームなど)を発案

2.      第三者が同じまたは類似の商標を登録していないかリサーチ

3.      登録区分の検討

4.      特許庁に出願

5.      審査

6.      登録


日本の商標制度は「先願主義」ですので、先に登録した者にその権利が与えられます。ロゴマークやネーミングを発案したとしても、類似する商標がすでに登録済みであれば出願しても徒労に終わるだけです。そのため、出願前の綿密なリサーチが欠かせません。

アイデアが生まれ、登録状況も確認できたあとは、商標をどの区分に登録するか検討に入ります。登録対象となる商品・サービスの名前は一定の基準でカテゴライズされる仕組みで、第1類~第45類までの分類を区分といいます。登録の際は、希望用途に合わせて区分を指定する必要があるのです。

区分も決まり、書類も準備できたら、出願です。出願方法には郵送や手持ち、オンラインなどさまざまな方法がありますが、案件の数に応じてもっとも適切なものを選ぶことになります。

​​​​​​​商標登録の審査には、およそ8カ月を要します。場合によっては、それ以上長引くかもしれません。審査が終わり、登録可能と判断されれば、商標登録の通知が届きます。その後、特許庁に登録費用を納め、利用開始の手続きに入ることになります。


まとめ

商標登録は、企業の商品ブランドを守る役割を果たすための制度です。また、消費者が安心して商品・サービスを利用できる環境の形成にも貢献します。特許庁に登録を認めてもらうには、出願・審査などのプロセスが必要です。登録費用などもかかるため、コストや労力の負担は小さくありませんが、企業戦略という意味で商標登録は重要であり、意義があるものです。

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